審査風景その6 (第4回2000年版維持審査)
★ 第4回2000年版維持審査質問事項 | |
第4回2000年版維持審査 2005年4月26日(火) 出席者:主任審査員、技術専門家、社長、管理責任者、業務担当者1名 審査場所:午前中 平塚 午後 品川 |
審査員: | オープニング。自己紹介。 |
技術専門家: | 自己紹介。 |
出席者リストにサインする。 | |
審査員: | 審査機関が新たに環境に関する認証を始めたのでその説明。 CoC認証について 森林認証。認証された森林から生産された木材・紙などの製品が、木材の加工・流通過程において、非認証林から生産された製品と混ざらないよう、生産者や販売業者が適切に管理されていることが審査機関によって確認し、認証する仕組み。認証された生産者や販売業者は、自社の製品をFSCのロゴマークによって、認証された森林から生産されたものである事を消費者に示すことができる。消費者はFSC ロゴマークがついた商品を購入することで、適切な森林管理を行なっている森づくりを応援し、また貴重な森を荒らすことで生産された可能性のある商品の購入を明確に避けることができる。 |
管理責任者: | 最初意味が分からず黙って聞いている。管理された森からできた紙などのトレサビィリティーのようだ。当社が紙を大量に使用しているからか。審査機関の広告はちょっと違和感がある。 |
審査員: | 今日の審査の目的はマネジメントシステムが、審査規格のすべての要求事項に適合しているかを確認すること。 組織が、計画されたマネジメントシステムを効果的に実行している事を確認すること。 マネジメントシステムが組織の方針・目標を達成する能力を有する事を確認すること。 上記を確認、審査するために来ました。 審査はサンプリングですので、すべてをみることは出来ません。ご了承願います。 又今回のアンケートがありますので、よろしくお願いします。 今回の審査における守秘義務は第三者に漏らすことはいたしません。 |
審査員: | 不適合には2種類あります。 メジャー:お客様に多大な迷惑がかかる場合。 マイナー:一部の過ちがあった場合。 無駄なことをやっている場合。3ヶ月以内に原因と処置 を提出。 不適合ではありませんが観察事項:工夫が望まれる。 より定着を進める。 |
審査員: | 何か法規制のようなものがありますか。 |
管理責任者: | ありません。 |
審査員: | 社長のインタビューから始めます。ISOはどのようなことで取得することになったのでしょうか。 |
社長: | お客様がすでに取得されており、その波は必ず当社にも来ると思いました。しかしお客様からの要請はありませんでした。その頃平塚商工会議所よりISOに関するアンケートがあり、それに応えたところ3名の専門家が来社されISOの概念を話されました。それがきっかけで準備に入りました。 |
審査員: | 経営方針はどうですか。 |
社長: | 経営方針は壁に掛けてあります。ISOを守ることによって安定しております。特に納期、品質に関しては絶対に守るということです。 |
審査員: | 品質方針はどのようになっていますか。 |
管理責任者: | 品質マニュアルの場所を示す。 |
審査員: | よくできた品質方針です。 |
審査員: | 目標がオーバーしたとき、システムに問題があったとき、内部コミニュケーションはどのようにしていますか。 |
管理責任者: | 月報によって行なっております。月報を示す。 |
管理責任者: | 毎月、月初めの月曜日に朝礼を行なっており、お客様よりの要望、注意などを全員で出し会う。それによってシステムの問題点などを拾い上げ、内部コミニュケーションを図る。 |
審査員: | マネジメントレビューを見せてください。 |
管理責任者: | マネジメントレビューは年1回9月に行なわれます。前回の審査で審査されており、今回は行なわれておりません。 |
審査員: | それでもかまいませんから見せてください。 |
意味がよくわからない。前回審査済みのものをなぜ審査するのか。参考にするだけのか? | |
審査員: | 組織・マニュアル・手順書などの変更はありますか。 |
管理責任者: | ありません。 |
審査員: | CARの実施処理はどうなっていますか。 |
管理責任者: | 前回CARは一件もありませんでした。 |
審査員: | 是正・予防処置の実施確認を行ないます。 |
管理責任者: | 不適合品対策書を示す。 |
審査員: | このクレームの元はどこにありますか。 |
管理責任者: | クレームノートを示す。 |
審査員: | 是正処置、予防処置は適正に処置されています。 |
審査員: | 登録証及びロゴマークはどのようになっていますか。 |
管理責任者: | ロゴマークは名刺、封筒、HPに使用されています。登録証は壁にかけ維持管理しております。 |
審査員: | 掲示されているところまで行って見る。名刺、封筒、HPを確認する。 |
審査員: | マニュアルの4.2.3文書管理を改訂する必要はないですか。 |
審査員: | レビューとは何時やるのか、何を根拠にしてやるのか、具体的に何をやるのか手取り足取りで明確に書いたほうがよい。又内部監査チェックリストにレビューの内容を書いて改訂する必要があるかないか入れたほうがよいのではないか。 |
管理責任者: | マニュアルのなかに文書の審査: 文書をレビューすることをいう。設定された文書の目的に対して、その内容の適切性、妥当性及び有効性を判定するために行なわれる活動をいう。となっております。具体的になっております。 |
審査員: | 何時レビューするのか |
管理責任者: | 4.2.3.4(2)b②製造作業に用いる共通技術書手順書において 定期内部監査のときに行なう。となっています。 |
審査員: | もう少し具体的に書いたほうがよいのではないか。 |
観察事項(1)① 文書レビューのやり方を具体的にする工夫・検討が望まれす(管理責任者、4.2.3)。 | |
4.2文書化に関する要求事項 4.2.1一般 参考2.品質マネジメントシステムの文書化の程度は、次の理由から組織によって異なることがある。 a) 組織の規模及び活動の種類 b) プロセツ及びそれらの相互関係の複雑さ c) 要員の力量 文書のレビュー(審査)の詳細な手順書を書けということですが、手順書の詳しさの程度は、上記の参考2.にあるように小規模で仕事が複雑でなく、プロセスも単純で、訓練(仕事の慣れ)が十分なら、不要と考えます。 内部監査での共通技術手順書のレビューは手順書と実際の作業の照合による違いのレビューですから、実に簡単です。業務担当者にとって何でも無い事です。 |
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品川店2:30より | |
現場にて | |
審査員: | 品川のクレームノートを見せてください。 |
店長: | クレームノートを見せる。 |
審査員: | クレームノートの内容について質問。これの対策書を見せてください。 |
店長: | 不適合対策書を示す。 |
審査員: | クレームノートと不適合対策書と内容が違うようですが。 |
店長: | 担当者が書いたクレームノートと店長が書く不適合対策書の内容のまとめ方にちょっとした言葉の違いがあった。しかし内容は別物でなく店長が解りやすく書いただけのことです。 |
審査員: | このような場合があるとしたら記入の仕方を検討されたほうがよろしいと思います。 |
審査員: | 契約内容確認書類はどのようにチェックされていますか。 |
店長: | 契約内容確認書類に各担当者が受入印、作業者印、最終検査印を捺印すると同時に最終検査員は各項目にチェックをいれる。 |
審査員: | 契約内容確認書類に間違ってチェックをいれた場合はどうすのですか。 |
店長: | その項目に線を引き担当者のサインを右上に記入する。 |
審査員: | この契約書は何年保管しておくのですか。 |
店長: | 3年保管しておきます。 |
審査員: | なぜ3年ですか。理由がありますか。 |
店長: | 理由はありません。ISOを始めたときから3年になっていて理由はありません。 |
審査員: | たしか税務上は7年だったですね。確かめたわけではないですが。 |
店長: | 「4.2.4記録の管理」において効果的運用の証拠を示すために、作成し、維持すること。記録は、読みやすく、識別、検索可能であること。記録識別、保管、保護、検索、保管期間及び廃棄に関して必要な管理を規定するために、・・・・・・・・となっている。保管する期間を明らかにせよとなっているが、何年保管とは書いていない。一ヶ月だろうが3年だろうが、こちが決めてよいことになっている。 |
審査員: | 7年したらいいのではないか。 |
管理責任者: | 7年にする理由がない。税務上7年だとしてもよほど悪質な脱税がない限り7年前の伝票をみることはない。当社において過去においてそのようなことは無かった。しかし、伝票は7年間は保管をしております。 |
審査員: | では7年でいいのでないか。 |
管理責任者: | 7年でもいいですが、維持審査において7年間の伝票をその都度管理せねばならない。いままでの経験からすると全部見せなさいと言われかねない。そのような意味のないことを言う審査員は2,3人おりましたから。 |
審査員: | 現場を見せてください。 |
審査員: | 業務担当者にいつもそのようにチェックをされるのですか。 |
業務担当者: | はいそうです。 |
審査員: | 契約内容確認書類に間違った記入した場合にはサインすることになっているのではないですか。 |
業務担当者: | そうです。ちょっと忘れました。 |
審査員: | クレームノートにあるクレームはどのような状態で起きるのですか。 |
業務担当者: | 再現をする。 |
観察事項(2):クレームの記録(不適合報告書)の内容に関わった品質記録としての契約内容確認書類の管理の仕方(検索方法など)を工夫・検討する事が望まれる。(品川店、4.2.4.) | |
上記に間違いがあります。 第一点:(不適合報告書)となっているが不適合品対策書。 クレームノートから不適合品対策書でクレームの対策をとる。指摘を受けた箇所はクレームノートと不適合品対策書の記入の仕方が分かりにくいということである。 第二点:クレームの記録(不適合品対策書)に内容に関わった品質記録としての契約内容確認書類・・・・となっているが、不適合品対策書は契約内容確認書類ではない。たんなるクレームの対策記録である。 審査中に指摘を受けた2点の箇所が繋がってしまった。私は二つの意味はわかるが、次にくる維持審査員はわからないのではないか。 |
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管理責任者: | 今回の維持審査も無事の終わりました。今回本審査以来始めて技術専門家なる人が同席されました。私は当社の仕事を22歳からやってもう33年もやっております。私以上の専門家はそんなにいるとは、思えないが。笑い。 今回の審査においた小さいことはいくつか指摘をうけました。納得のいくもの、そうでないものもありました。主任審査員・技術専門家のお2人は最後まで紳士でありました。ありがとうございました。 |