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審査風景その2 (第1回維持審査)

★ 第1回維持審査質問事項
2001年7月17日

平塚店
まず始めに本審査で出された是正処置要求書についての質問からスタートしました。
審査員: 手順書の変更はありますか?
A: 自動穴あけ機があります。
審査員: 穴あけ機に手順書が必要ですか。
A: 本審査において審査員より2店で指摘がありましたので手順書に追加しました。
審査員: もし貴社で必要でないと思うのであれば手順書を作成しなくても良かったのではないですか。貴社にとって何が大事かを適切に区別した方が良いと思います。
(審査員のばらつきがあり同じ問題でこれだけ解釈が違う。これでは大変だ。)
審査員: 管理文書と非管理文書の是正処置要求書について
A: ISOでは管理、非管理文書を区別せよとは要求していないと本審査の審査員に言いましたが納得されず是正処置をとりました。
審査員: 納得できない不適合についてはサインしないでください。
もし異議がある場合は審査機関、JAB、UKASへ不服申し立てができます。
審査員: 製品の識別について
是正処置要求書の是正内容、処置の意味がよくわからない。
製品、サービスという概念は、完成品だけではなく材料、部品、目に見えない株式会社精美堂のノウハウといったものも含めて製品と位置付けます。
是正処置要求書には製品の識別の手順書がないとありますが、契約内容確認書類に捺印する事で製品の識別はされているのではないですか。
A: 本審査の時はこの件に関してかなり反論しましたが審査員におしきられました。
(ここでも審査員によって同じ問題で意見が分かれました。結局は当社の勉強不足ということです。)
審査員: 資格認定登録台帳を見せてください。
この台帳の受け入れ検査・最終検査の資格認定された者だけが、検査業務を行っているのですね?
では実際の伝票をサンプリングにて確認させて下さい。
A: はい
最終検査の印を押してある伝票を見せる。
審査員: クレームの件数、とられた是正処置について確認させてください。
作業者、検査者への教育が大切ですね。
A: クレームノート及び不適合品対策書をみせる。
審査員: 社内の不適合であるミス・トラブルノートA,Bの件数の確認をさせてください。
A: ミス・トラブルノートを見せる。
審査員: 予防処置はどのよう行われておりますか。
配置換え等も行っていますか。
A: 朝礼等で全員に伝達及び必要な時は教育訓練を行います。
審査員: 内部品質監査を実施していますか。
監査員の資格はどのようなものですか?
管理責任者への監査はおこないましたか
A: 実施しています。
マニュアルを示して説明
管理責任者の監査をしました。
審査員: マネジメントレビューを行いましたか。
A: 毎年9月に行うことになっています。今回は7月ですのでやっておりません。
審査員: 審査登録書はどちらにありますか。
A: 壁にかけてある登録書を示す
審査員: 設計有資格者の資格認定の記録又は台帳を見せてください。
A: 資格認定の記録及び台帳を示す。
現場での業務担当者への質問:
審査員: 機械に添付してあるラミネート加工された大きな機種名を見てこれで皆さん わかりますか?
A: わかります。
審査員: 今なにをしていますか?
A: テーブルの上にあるコピーされた物をみて
コピーが何処まで終わっているか識別しています。
審査員: 10部コピーを作成するときの手順を教えてください。
A: 説明をする。
審査員: 不定形サイズを拡大・縮小するときは、どうするのか
コピー中に機械の中に紙が詰まった場合、どのようにするのか。自分で対処できないときはどうするのか。
XEROX、キャノンと2台機械がありますが、なぜキャノンの機械を使っているのですか。
コピー漏れはありませんか
A3XEROXの値段はいくらですか。
大型コピーの原稿破損はありますか。
破れている原稿をコピーする時はどの様にコピーするのか。
現場の契約内容確認書類の捺印の有無を確認。
コピー中にトナーが無くなった場合はどうするのか。
在庫のトナーは何処にありますか。
在庫の補充は何時するのか。
製本作業者: 先入れ先出しの方法を説明。
審査員: 作業者に糊の場所を確認する。それに日付が書かれているのを確認。
(コメント:きちんと先入れ先出しが行われていますね。現像液、トナー、紙等の在庫品も全て製品であるので、このことはとても大事です。)
審査員: 観音製本についての工程を説明してください。
A: 作業手順書の基づいて説明。
審査員: 品質方針を教えてください。又あなたはこの品質方針に基づいて、どのような事に気をつけて業務に当たっていますか。
A: 携帯している品質カードをみながら品質方針をこたえる。作業手順書の通りにやる。
審査員: スキャナーの扱い方を習いましたか。又ワード、エクセル等を覚えておかなければならない事がありますか。
A: だいたい。
審査員: それでは文書を作成してください。
A: 簡単な文章を作成。
審査員: 完成品を納品するときに梱包などしますか。
A: します。
審査員: 青カードは何に使用するのですか。
A: 席を離れる時に使います。
審査員: 客先より原稿を何枚預かったかをどのの様に識別していますか。
A: すぐに契約内容確認書類と確認します。
審査員: 作業者が2人以上になった時、作業者欄の捺印は2人がおすのですか。
A: いいえ押しません。一人だけです。
審査員: 責任を明確にする為、又はトレーサビリティーという観点から見れば、作業にかかわった者の捺印が必要なのではないでしょうか。
A: 検討します。
審査員: 検査はどのように行いますか。又検査はどのような所をみているのですか。
A: 検査手順書に基づいて行います。
審査員: 検査手順書に基づいて行います。
社長及び管理責任者への質問
審査員: ISOのシステム構築によって貴社がどのように変わりましたか。
管理責任者からのマネジメントレビューの情報はどのように受けていますか。
管理責任者は他店の情報はどのように受けていますか。
審査員: 今日はいろいろありがとうございました。
以上のようなやり取りが一日かけて行われました。
傍で聞いていてドキドキする場面もありましたが、審査は無事に終了しました。結果から報告しますと、心配をよそに不適合ゼロでした。審査員の言葉として、効果的で無理のないマニュアルであり、非常によく管理されているとのことでした。
しかしまだ品質マニュアルの文書化にあたり言葉の表現が貴社に合わないものが多く見られるので(製造向けの表現が多い)2000年版への改訂の際に思い切って変えてみるのも良いと指摘を受けました。
あと審査のさい、審査員が訳のわからない不適合を挙げるかもしれませんが、そんなときは不服を申し立てて署名にサインをしないでくださいとの助言も頂きました。
実際に、維持審査において、本審査で指摘されたことが「何でこんなことが問題になるのか」とそれは、こちらに言ってもらっても困ることですけれど。
審査機関の審査員が統一性をもって審査にあたってもらわないと、審査毎にマニュアルの変更を強いられることになります。
最後に「何が大事かしっかり見極めて、システムの維持に心がけてください」との言葉を頂きました。
以上で第一回維持審査の審査風景をアバウトではありますが御報告しました。参考になればと思っております。なんとなく審査風景がお分かり頂けたでしょうか。

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