内部統制とマイクロフィルムの必要性
精美堂では図面や書類をスキャンして電子化する事をお勧めしていますが、記録・長期保管の観点から見るとデジタルデータは安心できるのでしょうか?
もちろん活用の点ではデジタルデータは扱いやすいです。
劣化せず、保管スペースもとらず、パソコンがあれば閲覧できますし、間違った箇所を書き換えることも可能です。紙で必要ならば、プリントアウトすればよいのですから便利です。
しかし、記録・長期保管の観点から見ると少し違います。
デジタルデータ自体は劣化する事はないのですが、デジタルデータを保存するメディアには寿命があり、数年で読み込めなくなる可能性があります。ハードディスクでもフラッシュメモリーでも数十年後に読み込めるかわかりません。粗悪なCD-Rの場合、2週間で読めなくなってしまった例もあります。
もちろん適切な環境でバックアップを複数管理する事で、この問題は解決できますがコストがかかります。
また、データを閲覧するソフトウェアも、メーカーが生産を中止してしまったり、倒産してしまった場合などでは、数十年後にデータが無事だったとしても閲覧する手段がなくなってしまいます。
記録方法としては、書き換えることが容易に出来ることも問題で、改ざんされてしまっては記録として意味がありません。裁判などになった場合、簡単に書き換えられるデータが証拠として効力があるとは思えません。
そこでマイクロフィルムが役に立ちます。
もちろん作成するコストはかかりますが、マイクロフィルムには100年以上の保管実績があり、長期保管に適しています。
閲覧に関しては、専用機器が必要になりますが、単純にルーペでも確認できます。
フィルムはアナログ媒体であるため書き換えなどは困難ですので、改ざんしにくい形で記録できます。
日本版SOX法や内部統制報告の義務化に伴い、信頼性の高い記録を長期保管できる仕組みが必要になってきます。
マイクロフィルムは、長期保管・記録という観点では最適なものだと思います。
技術的にはスキャンデータからマイクロフィルムを作成する事も出来ますし、マイクロフィルムから電子データに変換する事も出来ます。
精美堂ではマイクロフィルムを長年取り扱っているため知識も豊富です。
マイクロフィルムの長期保管における安定性は自信を持ってお薦めできます。
企業の内部統制に必要な記録の保管等にぜひお役立て下さい。
(精美堂 参考記事)
DVDの耐久性その1
バージョンの差異による印刷時のエラー
電子データ閲覧の問題