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ドキュメントイメージスキャナQ&A 第10回

月刊 IM(Journal of Image& Information Management) 2002年10月号( 第41巻 第10号)35頁に掲載されたものを許可を得て転載したものです。
http://www.jiima.or.jp

ドキュメントイメージスキャナQ&A
町田政彦 キヤノン電子(株)
<第10回>
Qチェックスキャナとは何でしようか。又、チェックトランケーションという言葉がチェックスキャナと絡めて語られていますが、合わせて教えてください。
Aチェックスキャナとは、手形・小切手専用のイメージスキャナです。手形・小切手券面の裏表両面を同時にスキャンし、合わせて券面表面下部(クリアバンド)に磁気インクで印字された文字=MICR(Magnetic Ink Character Recognition)文字を磁気的に読取ります。MICR文字には、決済に必要なデーターである交換所番号、銀行番号、支店番号、口座番号、手形・小切手番号、金額等が印字されています。この内、金額は受け取った銀行での処理時に印字され、他は発行時に既に印字されています。


チェックスキャナには小型のものでも二つの排紙ポケットが付いており、自行発行券と他行発行券の仕分け、あるいはMICRをきちんと認識できなかったものの仕分け等に使われます。大型のもの(チェックソータと呼ばれる)では、数十のポケットを使って、たとえば発行銀行ごとに仕分けを行なったりします。
現在我が国では、手形・小切手の決済は、受け取った銀行が、その手形・小切手の現物を手形交換所に持参して交換、処理しています。チェックスキャナを使用して、現物を移動させるかわりに電子データーのみでそういった業務を行なうのがチェックトランケショーンです。下図が、そのイメージ図です。


チェックスキャナは、受入銀行において“②電子データの作成”の為に使用されます。
現物でなく、電子データのみを移動させることによる事務負担の軽減、並びに災害対策、つまり現物輸送に伴う自然災害、交通事故、盗難等のリスクを排除し、更に資金化期間の短縮にも役立ちます。


本年3月19日に全国銀行協会より、我が国におけるチェックトランケーション導入に関する基本方針が発表され、平成18年8月導入を目途に、準備を進めることになりました。海外ではフランス、ドイツ、英国で既にチェックトランケーションが導入され、アジアでもシンガポール、韓国で導入間近です。又、世界一チェックが流通している米国(推定450億枚/2001年)でもCheck Truncation Actが議会に提出され、施工が待たれています。全国銀行協会のホームページ(http://www.zenginkyo.or.jp/news/14/news140319.html)、月刊IM2002年1月号24ページに、チェックトランケーションに関してのより詳しい説明があります。

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